「八幡鳩九郎」の池上金男が脚本を執筆、「柳生()武芸帳 片目水月の剣」の長谷川安人が監督した忍者もの。撮影は「()忍者秘帖 梟の城」の鷲尾元也。
寛永八年、二代将軍秀忠()の死期が迫り、家()光時代の気運が高()まる中、家光の実弟・忠長が西国外様大名十一家の()謀反連判状を集め、不気味な動きを見せていた。老中・阿部豊後守忠秋は()これを憂慮し、()伊賀忍者三ノ組()組頭・甚伍佐を密かに呼び寄せ、秀忠の逝去()ま()でに駿府城内にある連判状を奪い取ることを命じた。甚伍佐は早速娘の梢を含めた十六人の部下を集め、「たとえ全員が死んでも、最後の一人が役目を果たさ()ねばなら()ぬ」と梢を連()絡係と()して残し、即座に駿府へと向か()わせた。駿府では忍者の()襲来を予測して雇われた根来忍者の才賀()孫九郎が待って()いた。辣腕の孫九郎は、()早くも甚伍左の部下の源心ら四名を捕らえて殺害()。残ったものたちの死闘が()始まった。一方、小田原()で阿部豊後()守に呼び出された梢は、秀忠死去の報に接する。豊後守が駿府()へ到着するまでに連判状を奪い取らねばならなくなったのだ。
最後に一人残ればよい!駿府の城が16人の墓場だ!!己の生命よりも使命を第一と考え、ひたす()ら任務遂行につとめる忍者たちを描くサスペンスアクション。伊賀忍者17人対根来忍者、緊張の30日間。キャストは里見()浩太朗をはじめ、大友柳太朗や東千代之介()といった堂々たるメンバーがずらりと並んだ東映の忍()者路線代表作。